革を愛し、革に愛されたレザー工房(株)サード 代表取締役 三島 進

代表取締役 三島 進

Release: 2023.11.27

Update : 2023.12.19

株式会社サード

広島県福山市多治米町6-3-17

TEL 084-971-7356

https://leatherstudiothird.com/

革製品の製造・販売 福山市の新たな特産品として 「天然藍で染めた革 福山レザー」 を開発。 藍は、世界から「JAPAN Blue」と呼ばれる日本の伝統色です。 この福山レザーを使用しての 企業周年記念品や各種会合の記念品を作っています。

事業紹介

Q:事業内容について教えて下さい。

A:当社では革製品の製造・販売を行っています。主に財布や名刺入れ、キーケースなどの革小物を製造して販売しています。分かりやすく言うと、「 服と靴以外は何でも俺に任せろ」という感じで、毎日楽しく仕事をしています。 現在、私と妻を含めて合計8人で事業を運営しそのうち6人は職人です。私たちの店では全て職人が接客から製造までを担ってます。その他にも様々な業務を兼任しており、例えば、店長はホームページの作成や写真撮影を担当し、副店長は動画制作を行っています。これは、「事業の全てを内製化する」という方針に基づいています。他には、当社オリジナルで天然の藍で染めた革、「福山レザー」というものを開発し、福山の新たな特産品として販売しています。

福山レザーで福山市を元気に!

Q:福山レザーについて詳しく教えてください。

A:福山レザーは、福山市の伝統産業や文化とコラボレーションすることで生まれた製品です。福山市の歴史に根差した4つの伝統産業(琴・下駄・備後畳表・備後絣)の中から備後絣(びんごがすり)の藍染め技術を利用し、革を藍で染めることでユニークな革製品を作り出しました。このプロセスから生まれた青色の革が福山レザーの特徴です。福山レザーは主に、キーホルダーやその他の革製品に使用され、特に青いバラのキーホルダーは人気商品となっています。青いバラの花言葉「奇跡」にちなんで、このプロジェクトは福山市を観光地に変える「奇跡」を象徴しています。福山レザーは、国際的なコンクールでも評価して頂いています。インターナショナルレザークラフトエキシビジョンイン東京(ILCE)という、かつて存在した日本の革工芸展の精神を継承して新たに立ち上げられたコンクールにおいて、2020年にはバッグ部門で第1位を、2021年にはインテリア部門で第2位を獲得しました。これらの受賞は、その技術と革新性を国際的に認められた証となっています。

Q:福山レザーのお客様からの反応はいかがですか?

A:テレビやメディアで取り上げられたことが影響し、福山市をはじめ、広島県全域や関西地方からのお客様が福山レザーを求めて店舗を訪れるようになりました。これにより、当社が福山市の新しい観光地として認知されるようなれば良いと考えてます。そして将来は、来店するお客様に一日中楽しんでもらえるような環境を作りたいと考えています。革の博物館や美術館を建て、自分たちの工房を中心に、牛を飼い、ジェラートを作り来てくれた方に食べてもらう。当社をそんな場所に出来たら最高です!

創業までの経緯

Q:会社の創業の経緯と歴史について教えてください。

A:父親が元々、革製品の工房を営んでおり、生まれながらにして革製品製造の業界に身を置いていました。その影響で子供の頃から家業を手伝っていました。高校に入学するとバンド活動に没頭するようになり、高校卒業と同時に本格的にバント活動するために東京へ行きました。お寿司屋で住み込みで働きながらのバンド活動をしていました。仕事にやりがいも感じていましたが、不規則な勤務時間のためにバンド活動と仕事との両立が難しく、半年で東京を離れ、実家に戻りました。帰宅の翌日には父親から家業であるクラフト工房での手伝いを求められ、結果的にそこで8年間働くことになりました。この期間中、日本川工芸展に5年連続で入選しました。この事が2007年に独立し創業するきっかけとなりました。この経験は、後の事業展開にも影響が大きかったと感じます。独立当初、現店舗である建物を中古物件でフルローンで購入し、家族と共にそこで生活しながら事業を運営してきました。この建物は以前はお好み焼き屋が営業しており、間取りも広かったので改装を重ねて現在の状態になりました。

革の持つ魅力

Q:革という素材の魅力について教えてください。

A: 革はマンモスの時代から存在する古い素材で、人類の歴史と深く結びついています。革の特性として、使い込むことで味が出る「経年変化」というものがあります。つまり革製品は、使えば使うほど、持ち主と共に成長するんです。また、革は非常に多様で、牛一頭分から多くの異なる革が取れます。そして、それぞれの部位に応じた特性を持っています。当社では、牛一頭分の革の約80%〜95%を製品にしています。製造過程で出る端材も有効活用しています。理想は、革製品を作る際には革の100%を活用することです。これは、革という素材に対する「敬意」と「礼儀」を示し、「命を無駄にしない」という考えから起因してます。この考え方は、革製品を作る際の基本的な姿勢となっていますし、当社の仕事に対する哲学となっています。

Q:革製品製造の困難な点について教えてください。

A:革製品の難しいところは、マーケットの需要を作り出すことです。特に福山レザーはプロダクトアウト(製品から市場へ)のアプローチを取っており、まだ市場にその製品の需要がない状態からスタートしました。したがって、製品の認知度を高めることが重要です。その為の活動として、テレビ出演やメディア取材などの既存メディアへの露出の他に、TikTokや17LIVEなどのライブ配信を始めるなど、デジタルメディアの活用にも挑戦中です。この業界は、高級ブランドと安価な製品の両極端に挟まれており、中間層が非常に弱い状態です。加えてキャッシュレス化の影響で、財布自体の需要が減少傾向にあります。しかし、日本人はお金を大切にする文化が根強く、良質な財布への需要や、名刺入れやIDケース等のビジネス関連の革製品の需要はあると考えています。そこをいかにプロモーションしていくかが、今後の課題です。

YEGについて

Q:YEG入会のきっかけはなんですか?

A:入会は知人の勧めで入りました。YEGの掲げるスローガンの「親睦と研鑽」というものに惹かれました。特に「親睦」っていいなーって(笑)。 親睦もビールも好きですからね。

Q:入会してよかったことは何ですか?

A:入会して友達が100人できたことが良かった点です。これも親睦の賜物です(笑)でもまぁ、そうは言っても、やっぱり皆さんしっかりビジネスしてる経営のプロですし、話が合う事が多いですし、ちゃんとお悩み相談もできます。 そういう所は凄く良かったと感じます。

個人について

Q:休日はどのように過ごしてますか?

A:休日は、よくバイクに乗って海まで行ってリラックスしてます。ツーリングしたり、海をボーと眺めてる事で程よいリフレッシュに繋がってます。また、音楽活動もしており、複数のバンドでドラムやボーカルとして活動しています。

Q: お気に入りの音楽やアーティストは誰ですか?

A:ドラムをしている影響で、エアロ・スミスとか、 ボンジョヴィ、ミスター・ビッグ、メタリカなどドラムがカッコイイ音楽が好きです。好きなアーティストでは、スティーブン・タイラー(エアロ・スミスのボーカル)やパット・トーピー(ミスター・ビッグのドラマー)が好きです。

Q: 好きな本や漫画について教えてください。

A:お気に入りの本は「嫌われる勇気」で、ランチェスター戦略系の本も好きです。漫画では「ワンピース」や「ベルセルク」がお気に入りです。特にワンピースのカラー版がおすすめです(笑)

Q: 最後にひとこと。

A:これからも、沢山の方と仲良くなっていきたいと思ってますので、よろしくお願いします。

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