令和6年度基本方針
「Think+α」
〜真価をつくる、進化と深化と芯化〜
令和6年度 会長 北 幸一郎
はじめに
日々様変わりする我が国日本、況や世界の経済環境。「ポストコロナ」から「ビヨンドコロナ」と言われる中で、それらを乗り越えてきた我々は停滞から成長への転換ができているのだろうか。ふと、そのようなことを思わせるシーンが、毎日の企業活動においても多くある中で、考えさせられるのは、人手不足・少子高齢化・地球温暖化、乃至は知財を活用した各イノベーションやトランスフォーメーションの必要性など、我々の取り巻く課題は絶えません。また、求められる衝動や意欲も多岐に及んでいます。そのような中で、青年経済人の責務とは何なのか、次代の地域のリーダーとは何なのか。を思う時、それは、「共生と循環」強いて言うならば、「心の共生と好循環」を作り出すことこそ、求める意義ではなかろうかと思うのです。私は、それらを高い次元で調和できる要素こそYEGであると思いますし、立体的「思考」を積み上げてくれる場所だと信じて止みません。企業にも組織にも人にも、それぞれ「過程」というプロセスがあります。福山YEGも本年で15周年というステージに進みます。多くの先輩方の脈々とした精神と、多くのご尽力によって、道なき道が切り開かれて参りました。200名を超える会員団体となり、全国でもトップクラスの規模感となっております。近年では、中期ビジョンを掲げ、「親睦と研鑽」を旨に、人脈形成のプラットフォームを目指し、新たな挑戦へと繋いできた福山YEG。令和10年度においては、中国ブロック大会の主管地をすることとなり、これからの皆様との緊密な連携と、課題解決、そしてその先にある想念形成は必須です。そんな「今」を俯瞰視する時、我々に必要なことは、何なのか。まさに「思考を走らせる」時が到来したと感じるのです。是非、それぞれの中にある福山YEGをまずは「考え」、それらを「上へ」「前に」「深く」していただきたい。そして、真の価値あるものにしていきたい。その一心であります。求められる期待値を柔軟かつ十分に理解し、使命感を持って、この重大な責務に邁進して参ります。何卒、よろしくお願いいたします。
~大局観~ “芯化”
互いが刺激し合える環境というものは、どのようなものかを考える時、シンプルに「これがやりたい、あれがやりたい人間」がどれだけ存在するかにかかってくると感じます。またYEG内での事業において、そのような内発的動機付けができるのであれば、それは大変素晴らしい親睦と研鑽の機会と言えるのだと考えます。鍵は、「こうしたい、あのようにしたい」を思わせるために、“物事の本質や大局観をどれだけ捉えることができるか”だと思います。
本年の事業においては、そのような観点で、メンバーの皆様に「考えてもらう」機会を多くつくりたいと考えており、事業の要素としても、重要視していきたいと考えます。特に研修や新しく設置する新委員会においては、今この福山YEGに必要なもの。これからのメンバーの会社に必要なもの。例えば、「人材=リクルート」「SDGs」「男女共同参画」「健康経営」「インバウンド」「DX」と言ったものがあるでしょうか。業種や事情により、求められるものは様々かもしれませんが、そのような観点で、意識的なミッションを作り上げて参ります。中小企業の活力強化。それは、全て己からはじまります。
~立体化の礎~ “深化”
さて、大局を見るためには「人間の器を大きくしろ」とよく言われますが、それと同時に、もう一つの重要な意味合いとして、全体の流れをつかむというものがあります。この「流れ」とは、会社のこれからや自身においてもあてはまります。YEGのネットワークもそれにあたるでしょう。メンバーにおかれましても、ネットワークを拡げたいと思って入会されてきた方も多いかと思います。ネットワークの源は「人」であり、見識ある人々とのネットワークこそ、皆様をより強固で、豊かなものにしてくれるであろうと思うのです。昨年発刊された「Break」はまさにその動機からはじまりました。この広がりが、広ければ広いほど、豊かな「環境=人生」を築いてくれる。そんな期待値を福山YEGは満たしてくれるものであるべきです。
自社業の発展、自身の成長に繋がる出会い、この福山YEGが人脈形成のプラットフォームとなるというビジョンのとおり、このスケールメリットを多くのメンバーに感じてもらいたいです。真理を貫く事業観、一丸となる理念の浸透、今一度ビジョンに立ち返り、強固な福山YEGを皆で作って参りましょう。
~携わる=+(たす)さわる~ “進化”
地域活性化事業、ジュニアエコノミーカレッジなど、地域においても、期待値の大きい事業を諸先輩方のご尽力を持って、継続して参りました。当然、過去関わってきたメンバーも多くなり、参加されてきた方々へ何かを生むものであり続けたことに間違いはありません。携わらせていただいた我々も、活きた経験をして参りました。継続事業であるからこそ、前年を超える努力を積み重ねてきたのだと思います。だからこそ、周囲に注目され、さらに期待され続けているとの自覚をいたしました。
何のために事業を行っているのですか、その答えは明白ですが、携わる我々はどのような精神性を持ち合わせていなければならないか。携わるとはいかなるものなのか。
それは、「たずさわる」我々が、もっともっと「+(たす)さわる」存在、前向きに肯定感をもって、より良くしていくための努力をし続けなければならないはずなのです。踏襲感を拭い捨て、やり抜く胆力を磨いて参りましょう。事業の発展とは、「考える」量に比例すると感じます。その創出された機会から発せられる熱量は、「考えさせる」量に比例すると思います。是非、ど真剣に熱い情熱と美しい動機をもって、取り組んでいきましょう。任意・自発の鏡がある人にどんどん抜きんでてもらう。そのような理想を掲げます。まずは見つめることから。考えることから。
おわりに
「思考は具現化する」とはよく言ったもので、人はまず「思い」「考え」そして「実行」して何かをやり遂げます。そういった意味で言いますと、正直なところ、我々の人生は、自分の「思い」のとおりに現れていると言えると思います。直近で言いますと、コロナ環境下におかれましても、様々な経営や人生の分岐点なるものに遭遇したとき、そこで何かを考え、あるいは思い、自分なりの決定をして、行動したからこそ、今日の環境があります。これは誰の責任でもなく、結局は、自分の思いがそうさせただけであります。その結果が良かろうと悪かろうと。
このYEG入会においても、今の自身の思いが現状にあると思ってみてください。私は価値ある福山YEGに身を置くならば、このプラットフォームは使わないほかは無いと考えます。そして、まだまだ進化し、深堀できるのです。
では、各々の「想い」を膨らませてみませんか。「思い」「考え」はポジティブに、明るく元気に明日への希望が繋がるように。まさに今、皆様の「考えること」「考えさせること」のその先に、それぞれの価値がさらに生まれるものだと思います。私自身、最大限の誠意と努力をもって、この一年尽力申し上げます。福山YEGの真価を皆で作って参りましょう。